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内分泌の病気

こつたいしゃ/
ふくこうじょうせん
続発性副甲状腺機能亢進症
続発性副甲状腺機能亢進症とは

副甲状腺が原因となって起こる原発性副甲状腺機能亢進症とは違い、くる病やビタミンD欠乏症、慢性腎不全などの副甲状腺以外の病気が原因で副甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、血液中のカルシウム濃度が必要以上に高くなる病気を続発性副甲状腺機能亢進症といいます。

原因

副甲状腺以外の病変によって起こる低カルシウム血症あるいは高リン血症のために、カルシウム濃度を上げようとして、二次的(続発性)に副甲状腺ホルモンが過剰に分泌される状態になっています。従って、原因を除去しなければ持続的に副甲状腺が刺激されるため、副甲状腺は過形成となり、増加した副甲状腺ホルモンにより、血中カルシウム濃度の低下は改善されますが、その代償として骨密度の減少、血管や筋肉等における異所性の石灰化などをおこします。

多いのは慢性腎不全で透析中の患者さんにみられる腎性骨異栄養症ですが、吸収不全症候群などの消化管疾患、抗けいれん薬や骨吸収抑制剤などの薬剤投与中で低カルシウム血症のおこってくる場合にもみられます。

原因として最も多い慢性腎不全では、腎臓でのリンの排泄およびビタミンD3の活性化ができなくなります。また、活性化ビタミンD3が低下すると、腸管からのカルシウムの吸収が低下します。従って、慢性腎不全の人は血液中のカルシウムが低下し、リンが上昇しますが、それを改善するために副甲状腺が刺激され、副甲状腺ホルモンの分泌を促します。そして長期間刺激され続けた副甲状腺は腫大して、血液中のカルシウム値に関係なく副甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるために、血液中のカルシウム濃度が必要以上に高くなる状態となります。このような病気を、腎性副甲状腺機能亢進症といいます。

症状

原発性副甲状腺機能亢進症の症状と同様に、高カルシウム血症によるものが中心になります。従って、多くの場合は、あまりはっきりした症状はみられません。倦怠感、食欲不振、吐き気などの消化器症状がみられますが、カルシウム濃度の上昇が軽度の時にはほとんど自覚症状が無いことが多いです。副甲状腺ホルモンの長期にわたる過剰な分泌は、骨から血液中へのカルシウム吸収を引き起こし、骨がもろくなる「繊維性骨炎」となり、骨痛や骨変形・病的骨折などを引き起こします。また、副甲状腺ホルモンの過剰な分泌により血液中のカルシウム濃度が高くなると、さまざまな場所へカルシウムが異所性に沈着し(異所性石灰化)、動脈硬化や心臓弁膜症・関節炎などを引き起こします。

検査と治療

検査では、定期的に血液中のカルシウムやリン・副甲状腺ホルモン濃度を測定しますが、当然ながら高カルシウム血症と高PTH血症が同時に存在します。続発性副甲状腺機能亢進症では、食事療法やリン吸着剤の内服、活性型ビタミンD製剤の内服または静脈内投与などで予防することが大切です。しかし、ある程度病気が進行してしまったら、超音波エコー検査、CT・MRI・MIBIシンチグラフィなどの画像検査で腫大した副甲状腺を検査し、経皮的エタノール注入療法(PEIT)やビタミンD3注入療法、手術療法などの治療を行います。手術療法では、副甲状腺をすべて摘出し、摘出した副甲状腺の一部を前腕などに移植する方法が一般的です。