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内分泌の病気

ししつ/しんけっかんないぶんぴたいしゃ
神経内分泌腫(カルチノイド)
神経内分泌腫(カルチノイド)とは

カルチノイドは、癌様腫あるいは類癌腫を意味し、もともとは浸潤発育や転移がない良性の腫瘍と考えられていました。現在カルチノイドは、神経内分泌細胞を起源とする腫瘍、すなわち神経内分泌腫(neuroendocrine tumor; NET)のことをいいます(2000年、WHO病理組織学的分類改訂)。また、神経内分泌腫から分泌される血管作動性物質(セロトニン,ブラジキニン,ヒスタミン,プロスタグランジン,ポリペプチドホルモンなど)に基づく症状をカルチノイド症候群と呼ぶこともあります。

この病気の原因はわかっているのですか

神経内分泌腫瘍はセロトニン産生細胞であるenterochromaffin細胞由来と考えられ、セロトニン産生細胞の90%が存在する消化管に好発します。好発部位は直腸、空腸・回腸、胃、虫垂、十二指腸、膵臓といった消化管と肺・気管支です。

この病気の患者さんはどのくらいいるのですか

消化器に発生する神経内分泌腫瘍(neuroendocrine tumor; 以下NET)は、年間人口10万人に3~5人の新規患者が発生する比較的稀な腫瘍です。

この病気にはどのような治療法がありますか

Ki67指数と核分裂数という腫瘍細胞の増殖を反映する指標を用いたGrade分類が、臨床的経過とよく相関するとされ、2010年、Grade分類に基づく病理組織学的分類が作られました。NET患者の治療では、病理組織学的分類に基づいて治療することが重要です。

この病気ではどのような症状がおきますか

機能性NETであるインスリノーマ、ガストリノーマ、グルカゴノーマ、VIP オーマなどはこれらの分泌するホルモンの身体的影響が強く、時には生命の危機をもたらします。しかし、NETの特徴的内分泌症状の発現から正しい診断までの期間が5~7年と長いため、NETに関する知識の普及が望まれています。

参照:膵・消化管神経内分泌腫瘍(NET) 診療ガイドライン第1版 (2013 年 11 月)
http://jnets.umin.jp/pdf/guideline001s.pdf